休みもあっという間に過ぎ去り、休みが終われば憂鬱な日常に逆戻り。いつもと同じホームで電車を待ち、満員電車に押し込められながら目的地、いや、職場へと向かう。
次の休みはいつやって来るのだろうか。
次の三連休はいつやって来るのか。
とにかく1週間後の休みが遠い。
1日が始まる前から既に休みの事ばかり考えるのは社会人失格なのか、そうではないと信じたい。
電車の広告に目を向ければ、
「人間関係につまづくあなたに」というような今時珍しくもないキャッチフレーズを掲げる自己啓発本の宣伝に、なぜか目が留まる。
人間関係に悩みを抱えているのだろうか。
それほどまでに日常に戻りたくないのかと自分に問いかけたくなる。
そんなことを考えているうちに電車の扉が開く。雪崩のように電車の中から人が溢れていく。その流れに身を任せ電車を降りる。
駅の改札から出て目的地へと向かう間も、なぜか「人間関係」というキーワードが頭の中をグルグル駆け回っている。
ようやく自分の席に辿り着き、今日の準備を始める。すると周りが騒がしい事に気がつく。なるほど、どうやら各々が新年の挨拶回りをしているらしい。この流れに自分も便乗し、挨拶回りを早々に終わらせ席に戻る。
周りの様子を観察してみると、話が盛り上がっている人たちもいれば、明らかに社交辞令の人達もいる。
話が盛り上がっている人たちに聞き耳を立てていると、気づいたことがある。
特に話が上手い訳ではないのに、なぜか盛り上がっている。これが「聞き上手」というやつなのかとツッコミを入れながらも、羨ましいと感じるのも事実である。
電車の広告で目にするのは、「人間関係をより良くするために」だとか、「話上手は聞き上手」だとか、今じゃありふれたキャッチフレーズ。
しかし、それだけ沢山の人が悩んでるということなのだろう。
もちろん自分も悩んでいる...
自分には話のネタがなくて、なかなか面白い話しが出来ない。
自分のようにそんな風に考えている人は、逆にこう考えてみて欲しい。
「話のネタは相手が持っていたらそれでいい。どのようにして相手からそのネタをスムーズに聞き出せるか。」これが一番大切であり、会話の基本ではないかと考える。
質問の仕方はシンプルなものでいい。
「最近何かハマってる事とかありますか?」
「どこで出来るんですか?」
「誰とやってきたんですか?家族や友人の方とですか?」
「いつからやってるんですか?」
「なにか始めるきっかけとかあったんですか?」
「どうやってやるんですか?」
このようにして、中学英語で習った5W1Hを日本語にして使えば良いだけ。
相づちに使う「さしすせそ」は、
「さすがですね!」
「知らなかったです!」
「すごいですね!」
「センスいいですね!」
「そうなんですね!」
これを声の大きさや表情を変えて使っとけばなんとかなる。
会話のネタがない、人と話すのは苦手だけど何か話さないと場の空気が重たすぎる。
そんな時には、とりあえず試してみて欲しい。
意外に会話が弾んで楽しい時間を過ごせるかもしれない。